



歯を失う原因としてもっとも多いとされるのが、「歯周病」。すでに20~30代でかかっている人も多く、実に成人の85パーセントが歯周病というデータも。その実態は、どのようなものなのでしょうか? 多くの歯周病患者の治療にあたっている、西山デンタルオフィス院長の西山先生に聞いてみました。


うちのクリニックの患者さんで、歯周病ではない方はほとんどいません。成人の85パーセント以上と言われていますが、実際にはもっと多いように思います。歯周病の原因はバイ菌(歯周病菌)で、ほとんどの方が幼い頃にお母さんからもらっています。この菌があるかぎり、誰にでもリスクがあるのです。ただ、リスクの大きな歯周病ですが、そんなに怖がる必要もありません。原因はバイ菌なので、この増殖を抑えることができれば予防可能なのです。
歯をこすると、「歯垢」と呼ばれる白いカスのようなものが取れますね。実はあれがバイ菌のカタマリ。この歯垢は歯ブラシの毛先で簡単に取れますが、やがて固まって歯石(プラーク)という段階になります。こうなると歯磨きで取り除くことはできなくなり、歯医者さんでクリーニングしてもらう必要が出てきます。


歯周病菌は、毒素を出して歯を支えている骨を溶かし、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。それまでに歯茎が腫れたり、歯磨き時に出血したり、口臭などの症状が出ますが、こうした自覚症状が起きた時はすでにかなり進行した状態。初期症状はほとんどないので、定期的に歯医者さんでチェックして治療しないと、なかなか進行を止められないというのが実情です。


歯は、食べ物をおいしく味わうためにも、よく噛んで消化を助けるためにも重要な組織です。人間の歯は全部で28本あるのですが、日本では80歳で20本以上残っている人は10パーセント弱しかいません。一方、アメリカでは50パーセント以上。この差を生むのは、若い頃からのケア意識の違いです。
歯周病は20代でかなり進行している人もいますが、30代頃からが要注意。実際に抜歯する必要のある人は40~50代頃から増えてきますが、年をとってから後悔しないよう、早めの予防策や改善策を考えてほしいですね。






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